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スクラム10TIPS:デイリースクラム編

naoya

デイリースクラムは、アジャイルにおけるスクラムフレームワークの中で行われる短い定例会議です。この会議は毎日同じ時間、同じ場所で行われ、15分以内で終わるように設計されています。デイリースクラムの目的は、チームが連携を取り、その日の作業について合意し、スプリントの進捗を確認することです。参加者は、前日に何を成し遂げたか、今日は何をする予定か、そして作業の進行を妨げる可能性のある問題点は何かを共有します。

デイリースクラムがうまくいかない原因

  1. 時間オーバー: デイリースクラムが15分を超えてしまい、参加者が次の予定に遅れてしまうことがあります。これは通常、参加者が詳細な議論や問題解決を会議中に試みるために起こります。
  2. ステータスレポート化: チームメンバーがマネージャーやスクラムマスターに対して自分の進捗を報告することに焦点を当てるあまり、チーム全体の協力や調整の機会が失われてしまうケースです。
  3. 参加の欠如: 特定のチームメンバーがデイリースクラムに積極的に参加しない、または全く参加しないことがあります。これは、会議の価値を理解していない、または会議における自分の役割を見出せていないために起こります。

こうしたらうまくいく5つのポイント

  1. タイムボックスを守る: 会議は15分以内に終わるよう徹底し、長引く話題は後で別のミーティングで取り上げる。これにより、デイリースクラムが簡潔で焦点を絞ったものになります。
  2. 目的を明確にする: チームメンバー全員がデイリースクラムの目的を理解し、単なるステータス報告ではなく、チームとしての調整と協力の場であることを認識することが大切です。
  3. 全員の参加を促す: 各メンバーが等しく話す時間を持ち、互いの進捗や障害について共有する文化を作る。これにより、チームの一体感と責任感が高まります。
  4. 問題解決は後回しに: デイリースクラムは問題の特定には適していますが、解決策を詳細に議論する場ではありません。問題は認識し、後で解決するための別のセッションを設けるべきです。
  5. フィードバックを活用: 定期的にデイリースクラムのプロセスを評価し、メンバーからのフィードバックを取り入れて改善する。これにより、デイリースクラムをチームにとってより有益なものにできます。

具体的な行動へ!10つのTIPS

  1. 進行役の準備を徹底する
    • 進行役は、デイリースクラムの前にアジェンダを準備し、議論すべき主要なポイントを整理します。
    • これにより、会議が目的に沿って効率的に進行し、時間内に重要な議論を完了できます。
  2. 具体的なタスクの更新を共有する
    • 各メンバーは完了したタスクと進行中のタスクを明確に報告し、次のアクションプランを共有します。
    • タスクの明確な共有によって、チーム全体の進捗状況が透明になり、適切な支援と調整が可能になります。
  3. 進捗の可視化を強化する
    • スクラムボードやデジタルダッシュボードを使用して、タスクの進捗状況をリアルタイムで可視化します。
    • 進捗の可視化により、チームの課題と成果が明確になり、適切な対応が迅速に行えます。
  4. 「なぜ」を共有する
    • タスクの報告時に、そのタスクがプロダクトの大きな目標にどのように貢献するかの理由を共有します。
    • 目標への貢献を理解することで、チームメンバーの仕事への関与とモチベーションが向上します。
  5. 問題解決のための小グループを作る
    • 特定の問題に直面しているメンバーは、デイリースクラム後に小グループを形成し、集中的に解決策を検討します。
    • 小グループでの集中的な議論は、問題を迅速に解決し、プロジェクトの遅延を防ぐ助けになります。
  6. 前向きなフィードバックを促進する
    • チームメンバーは互いの努力と成果を認識し、積極的にフィードバックを交換します。
    • 肯定的なフィードバックはチームのコミュニケーションを強化し、士気とモチベーションを高めます。
  7. リスクと機会を早期に識別する
    • メンバーはプロダクトのリスクと機会を早期に特定し、デイリースクラムで共有します。
    • 早期の識別と共有により、チームは問題に迅速に対応し、機会を最大限に活用できます。
  8. チーム外のステークホルダーとのコミュニケーションを橋渡しする
    • 重要な情報やフィードバックをチーム外のステークホルダーから収集し、デイリースクラムで共有します。
    • これにより、チームは外部の視点を理解し、プロダクトの方向性を適切に調整できます。
  9. 個々の貢献を明確にする
    • 各メンバーは、自分の日々の仕事がチームの目標達成にどのように貢献するかを説明します。
    • 個人の貢献の明確化は、目標に対する全員の責任感を強化し、チームワークを促進します。
  10. 成功体験を祝う
    • チームは達成した目標や成功を共有し、それらを祝います。
    • 小さな成功を認識し祝うことで、チームの士気が向上し、継続的な努力と改善への動機付けにつながります。

まとめ

デイリースクラムは、チームの協調を促し、スプリントの進捗を確認する効果的なツールですが、時間の管理、参加の促進、コラボレーションの重視など、いくつかの課題に取り組む必要があります。これらの問題を解決することで、デイリースクラムはより生産的で価値のあるものになります。スクラムマスターとチームメンバーがこれらのポイントに注意を払い、改善を続けることが重要です。

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