ダラリの法則とは?業務改善のアイディアが見つかるムダ・ムラ・ムリ
あなたは自分の担当している業務を改善しているでしょうか?
ムダだなと思う仕事や、面倒だなと思う仕事を改善できれば、会社やチームのためだけでなく自分の評価アップや残業時間削減に繋がることがあります。
しかし、1から改善のアイディアを考えることは簡単ではないものです。
そこで、業務改善のアイディアが思い浮かばないときに、「ダラリの法則」というフレームワークを活用して案を検討する方法を解説します。
ダラリの法則
ダラリの法則は、ムダ・ムラ・ムリの各後ろの文字を取った言葉で、製造業や建設業など幅広い現場で使われています。
また、ムの方を指して3ム、3Mと呼ばれることもあります。
このダラリの法則は、昨今の働き方改革やブラック企業根絶の社会的な流れから、管理間接部門や事務作業でも業務改善を実施する際の考え方として使われるようになっています。
ムダ・ムラ・ムリ
では、ムダ・ムラ・ムリはそれぞれどういったことを指しているのか見てみましょう。
ムダ
目的・目標・価値よりもコストがかかっている状態を指します。
ムダがあると、リソース自体のムダ使いも当然のことながら、チームのあるべき方向性と別の方向の業務や作業によってメンバーのモチベーションの低下も発生します。
ここで、トヨタ生産方式から生まれた7つのムダを見てみます。
- 加工のムダ
- 在庫のムダ
- 造りすぎのムダ
- 手待ちのムダ
- 動作のムダ
- 運搬のムダ
- 不良・手直しのムダ
これは工場であれば想像が付きやすい内容だと思います。
もちろん、管理間接部門のようなホワイトカラーの業務でも、同様に適用することが可能です。
このムダを見つけるコツは「コストより付加価値が低い」ポイントを探すことです。
ここで一番重要なのは、造りすぎのムダになります。
ホワイトカラーにおいては、ムダな情報を作ることやムダな機能を作ることによるリソースの消費と捉えると分かりやすくなるでしょう。
つまり、目的が弱かったり価値の低い業務や作業、開発を、先に使うかもしれないから・心配だからといったこと自体がムダとなります。
一方で、必要なものであれば実施するように可視化しておくことで、属人化を防ぐことにも繋がります。
ムラ
業務や作業の状況にバラツキがでている状態を指します。
例えば、人によって以下がバラついていて、非効率になっていないか確認してみましょう。
- 手順のバラツキ
- 仕事量のバラツキ
- スキルのバラツキ
- 繁忙・閑散のバラツキ
バラツキがあると、アウトプットの品質や係る時間、納期、サービスに差が出やすい状況になります。
ムリ
時間的・量的に高負荷になっていたり、スキルや能力が過不足な状態で業務や作業をしていたりして、人に身体的・精神的な負荷がかかっている状態を指します。
ムリがあると、優秀な人材の離脱やチームワークの低下が発生しやすくなります。
業務の目的に対して、余っている状況です。負荷が能力を下回って、時間や労力といった貴重な資源を浪費してしまっているわけです。
改善の進め方
ダラリがあると、QCD(品質・コスト・納期)がそれぞれ低下してしまいます。
これを改善していくには、以下の項目を順に確認してみましょう。
- 具体的な問題
- 問題の原因
- 問題に対するありたい姿
- 問題解決するための課題
- 課題の優先度
- 課題の実行計画
- 課題実行
- 課題レビュー
- プロセスの振り返り
さらに詳しく業務改善について知りたい場合は以下の記事も合わせてチェックしてみてください。
まとめ
ムダ・ムラ・ムリは業務で感じる違和感の正体を分かりやすく分類してくれます。
この効果を最大化するためには、問題の種であるそれぞれのメンバーの気づきを大切にし、チームを良くしていくための建設的な議論がなされることが大切です。
また、ダラリの事例を紹介した記事も併せて活用してみてください。
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