業務を可視化するメリットは?改善に繋がるステップを解説
働き方改革やDXなど、生産性向上を求められることが年々増えてきています。
その中で、業務プロセスや業務のやり方が見えていないことで、効率化や付加価値の創造を阻害してしまうことがあります。
この記事では、業務を見える化(可視化)することによって、これらの問題を解決する方法を解説しています。
管理間接部門の生産性は低い?
ホワイトカラーのとりわけ管理間接部門では、製造現場ほど効率的にシステマチックな仕事のやり方になっていないことが多いのが実情です。
そのため、マネージャーの質やチームの質によって労働生産性が大きく変わり、優秀なチームとそうでないチームの差が激しくなります。
特に、メンバーからマネージャーに昇格した場合、何かしらの研修があったり、元上司から申し送りがあったりする場合が多いと思います。
しかし、業務自体のやり方や資料の置き場、評価方法、ハラスメント防止、労働時間管理など、”管理”の側面に対する教えと、リーダーシップとはという概念的なことで終わることが多いのではないでしょうか。
このような”管理”方法やリーダーシップ論だけでは、生産性向上を実現することは難しい領域となってしまいます。
生産性向上のために必要なこと
一方で、ラインのマネージャーには、効率化や付加価値の想像といった競争優位性を維持・向上させるための施策実行を経営陣から期待されます。
生産性向上のためには、製造現場と同様に改善活動を基盤にして持続的に成長できるチーム作りをすることが大切です。
そのための基本的な情報として、業務を見える化すること、すなわち可視化が重要な要素となります。
ムダ・ムラ・ムリ(ダラリ)
製造現場ではプロセスや成果物が実物として見えやすいため、動作・滞留・工程などのムダ・ムラ・ムリが人に分かりやすいという特徴があります。
一方で、管理間接部門での業務の成果物は情報の場合が多いと言えます。
その情報は、人の頭の中やPCなどデジタル上で処理されることがほとんどです。
紙を使った業務は残っていたとしても、デジタル化された上でのアウトプットとチェックが紙というパターンが現代では多くなってきているのではないでしょうか。
そのため、表面にプロセスが見えてことないことから、
- 同じようなデータを重複して作っている、もう必要ない資料を作り続けている、などのムダ
- 属人化によってやり方やノウハウが異なり品質が変わる、などのムラ
- 抱えている仕事量が多すぎて品質が落ちたり納期が守れないなどのムリ
といった問題が発生しやすい環境になります。
さらに、ムダ・ムラ・ムリがある状態でのシステム化によって、現場が使いづらい・使わなくなるようなすぐに陳腐化してしまう投資をしてしまうことがあります。
この問題を解決するために、業務を可視化し、ムダ・ムラ・ムリ(3M、ダラリ)を解消していきます。
可視化の方法
以下に、可視化と改善のステップを示します。
- 各メンバーが、自分が1年間に担当した業務を書き出す
- マネージャーが、1のデータを参考に、チームの業務を大中小カテゴリに分ける(業務体系化→業務体系表を作成)
- 各メンバーが、不足している業務が無いかチェックする
- チーム全体で、改善の8原則を参考に、1に改善着眼メモを記入する
- チーム全体で、緊急性・効果性・実現性を加味して優先順位を付けて改善を実施する
まとめ
情報化社会では情報が見えていないことで、様々なディスアドバンテージを被ることがあります。
その中で、ホワイトカラーの生産性が低い原因である「見えない」「分析できない」「改善できない」という状態を解消するために、業務の可視化をすることが大切となります。
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